近刊



唯心論武道の誕生 ――野山道場異聞

  • 保江邦夫著/A5判●頁(カラー口絵24頁)、本体価格:2800円/ISBN978-4-87525-259-7
    ■キリストの活人術を授けられ「合気=愛魂」開眼以降、著者の魂と武の求道の旅は新たな境地へ――それは人間の持つ神秘の数々、稽古で学ぶことができた武道の秘奥、神の恩寵とでもいえる出会いの連鎖にほかならない。【付録・稽古初公開DVD】



    新刊



    不思議な水の物語(下) ――トンネル光子と調律水

  • 鈴木俊行著/46判252頁(カラー口絵4頁)、本体価格:1600円/ISBN978-4-87525-258-0
    ■この不思議な水の科学的根拠は? それは、現代物理学でいうトンネル光子(場の量子論的存在)に違いないというものだった。「一滴」の調律水がマクロな海洋や大地に与える驚きの数々は、われわれ一般の常識を超えている。食糧の増産や大規模に環境を変えられる可能性が、この調律水に見えてきた――その興奮の日々を活写。6月中旬刊



    不思議な水の物語(上) ――トンネル光子と調律水

  • 鈴木俊行著/46判248頁(カラー口絵4頁)、本体価格:1600円/ISBN978-4-87525-257-3
    ■体にいいに決まっている、と沖縄で汲み上げた海洋深層水を飲み始めたが何人もが体調の不具合を訴える! 毒ではないか!…すべてはここから始まった。研究の結果、驚くべき調律水にいきつく。作物の増産、鮮魚の保存、環境改善など、「世界を変える」可能性を秘めた事実を示し、未来への希望を語る。著者の実体験をもとにした物語。



    ボディーバランス・コミュニケーション ――身体を動かすことから始める自分磨き

  • 宗由貴監修、山ア博通・治部眞里・保江邦夫著/46判224頁、本体価格:1600円/ISBN978-4-87525-256-6
    ■「力」と「愛」の活用バランス/少林寺拳法から生まれたボディーバランス・コミュニケーションは、心身のバランスを人とのコミュニケーションによって調整するまったく新しい身体運動メソッド/自分が心身共に強くなるだけでなく、そんな自分が人の役に立つという本当の幸せ体験/身近な人間関係から社会問題さらには地球環境問題へと目を向けるための第一歩。



    まじめな――とんでもない世界 ――宇宙に広がる意識のさざなみ

  • 奥健夫著/46判136頁、カラー42頁、本体価格:1800円/ISBN978-4-87525-255-9
    ■現代物理学は真剣に、しかしつい最近までは考えられなかったとんでもない世界に突入している■我々の意識とこの宇宙の存在とが、深く密接につながっている――そんな世界が現実味をおびてここに語られているのである■それは著者の独断でも何でもなく、世界の物理学界をリードする人々の論文に基づくもので、現代の宇宙論的叙事詩ともいえよう。



    EU野菜事情 ――ホウレンソウを中心に

  • 三井和子著/46判208頁、本体価格:1800円/ISBN978-4-87525-254-2
    ■EUでは、1997年にレタスとホウレンソウについて硝酸イオン濃度の上限を設定。これはどういうことか。日本では硝酸イオンが人体に害を与えるとは考えられていない。■じつは、野菜の硝酸イオン濃度は、おいしさと環境への優しさのバロメーターであったのだ。■ホウレンソウを研究していた著者は是が非でも現地に行って確かめたいと願い、実現。フランス、イギリス、オランダの3国へ行って、生産の現場から卸・小売までを調査。われわれ消費者はもちろん、わが国の農政上も看過できない問題を本書でまとめている。



    解読・関孝和 ――天才の思考過程

  • 杉本敏夫著/A5判820頁、本体価格:16000円/ISBN978-4-87525-251-1
    わが国が誇る天才であるが、その思考過程が理解できないはずはない、という著者の強い信念から研究はスタートした。関孝和独特の漢文で書かれた数学と格闘し、推理をめぐらせた著者の長年にわたる研究成果である。≪呈・内容見本≫



    心はどこまで脳にあるか ――脳科学の最前線

  • 大谷 悟著/46判264頁、本体価格:1800円/ISBN978-4-87525-253-5
    眉唾ものの超常現象の中にも、看過できない不思議な現象が確かに存在し、研究・観察されている。脳と心の問題を根底から迫ったパリ発第一線からの報告。


    動物たちの日本史

  • 中村禎里著/46判264頁、本体価格:2400円/ISBN978-4-87525-250-4
    埴輪の時代から現代にいたるまで、日本人と動物とのかかわりをずっと研究してきた著者。本書では日本人の動物観に影響を与えたさまざまな史実や文学作品を紹介し、また取材旅行の紀行文やエピソードを盛り込んだ味わい深いエッセイである。



    アートぬり絵
    ――バイオアート入門

  • 岩波洋造著/B5判164頁、本体価格:2400円/ISBN978-4-87525-248-1
    ■■生物の組織の顕微鏡写真などを素材に、大人から子どもまでが楽しめる格調高いアートに挑戦してみませんか。生物が何億年もかけて造った組織の美しさに魅了された著者の精力的な活動のノウハウを公開。美しいミクロの世界はあなたに明日への活力を与えてくれるでしょう。



    ウォームービー・ガイド
    ――映画で知る戦争と平和

  • 田中昭成著/46判432頁、本体価格:2800円/ISBN978-4-87525-246-7
    ■あらゆる角度から戦争映画を分析.映画を通して戦争を体験し,そこから何を学ぶか,読者に問いかける.【取り上げたウォームービー】プライベート・ライアン/プラトーン/戦火の勇気/ワンス・アンド・フォーエバー/ブラックホーク・ダウン/プルーフ・オブ・ライフ/博士の異常な愛情/クリムゾン・タイド/フルメタル・ジャケット/タップス/英雄の条件/7月4日に生まれて/天と地/ヒマラヤ杉に降る雪/すべては愛のために/マーシャル・ロー/JSA/父親たちの星条旗/硫黄島からの手紙/華氏911/東京裁判/フォッグ・オブ・ウォー【軍事ジャーナリスト・神浦元彰氏】:この本でスクリーンの戦場に秘められた軍事情報が初めて語られた。


    書評



    評伝 岡潔 星の章
       (高瀬正仁著) 
    独創的な数学者の謎の時代を解明する

    東京新聞・2003.9.1. 評者・佐々木力

    ■フランスのある数学者との会話を思い出す。彼は日本人で詩的なフランス語で数学論文を書く学者がいるという。私はそのような数学者の名前に該当する人はただ一人しか存在しないと考え、岡潔の名前をあげた。正解であった。
    ■数学を客観的な合理的思考の規範的学問のように考えている人がいるが、必ずしもそうではない。美しい数学はどういう数学かなどで評価は人ごとに大きく異なる。その意味で数学は音楽に似ている。
    ■本書は、日本の近代数学を代表する一人岡潔の前半生の評伝である。岡は多変数解析関数論の未解決問題のいくつかに挑戦し、ものの見事に解決したことで著名な数学者である。数学者には、博識な型と、深く沈潜する思索型の両者がいるが、岡は典型的な後者のタイプであった。彼は世事に疎く、大学生活の多くを他人に依存しなければならなかった。だが、前人未到の数学の深い領域に分け入り、海外の大数学者から賛辞を寄せられた。
    ■本書は、岡のこれまで知られざる一時代の出来事の解明に成功している。それは最も独創的な考えを産み出した時期にあたる一九三六年以降の数年である。岡は当時三十代後半であり、広島文理科大学(現在の広島大学)助教授であった。著者がさまざまな史料によって確認したところによれば、岡は当時明確に「狂気」の境域にあった。私もこの事実を初めて知った。独創的な発想と精神の状態との関連を知る上で、きわめて重要な研究と言わねばならない。
    ■岡潔は戦後、文化勲章を受章し、その後は『春宵十話』を始めとする日本の「民族精神」を称揚する著書を世に問うことになる。人はこの言動で岡の名前を記憶にとどめているかもしれない。
    ■本書は既成のエッセイを編集してなったものであり、重複をもっと整理して欲しかったという注文がないではないが、情熱はよく伝わってくる。姉妹編の「花の章」を待望する。


    ことばは味を超える
       (瀬戸賢一編著) 
    「リズムのある味」なぜいわない?

    朝日新聞・2003.3.9. 評者・新妻昭夫

    ■読みすすみながら、「じゃあ、こんな例はどう考えるのか」と、ゼミに参加しているような気分を楽しんだ。若手や中堅の研究者の本が広く読まれることはまれだが、本書はその数少ない例外となるだろう。第一の理由は、食べ物の味をどう表現するかという、誰もが食指をうごかされるテーマにある。感覚生理学からいえば、味には「甘味」「塩味」「苦味」「酸味」「旨み」の五種類しかないのに、「味ことば」は無数といってよいほど多彩だ。
    ■「うまい」の反対語は「まずい」。「おいしい」の反対語は「おいしくない」。「甘い音色」や「甘い夢」は英語でも同じようにいう。しかし「ネジが甘い」や「甘い考え」という表現は英語にはない。思わず「どうして?」とつぶやいてしまう。まだまだある。「深い味」というが、味の深さを物差しで測れるわけがない。深さという視覚のコトバで味わいを喩えているのだが、喩えにはメタファー(隠喩)とメトニミー(換喩)とシネクドキ(提喩)とシミリー(直喩)があり……詳しくは本書参照。「味ことば」はじつに「奥が深い」。
    ■私がとくに興味をもったのは「一方向性の仮説」。「甘い響き」とはいうが「リズムのある味」とはいわない。「暖色」とはいうが「赤みのある温度」とはいわない。なぜなのか? 「〔触覚→味覚→嗅覚〕→〔視覚→聴覚〕」という関係があり、音の「響き」という聴覚刺激(原感覚)を受けたとき、「甘い」という味覚刺激(共感覚)が呼び覚まされ、逆方向はないという説だ。この仮説が成立するならば、味を表現できる共感覚は触覚しかないことになる(「まったりとした豚骨スープ」)。
    ■だが、グルメ評論にかぎらず、味を表現する共感覚コトバはいやになるほど豊富だ。実態はどうなのか、著者たちは美食エッセイなどを参照するだけでなく、ぱそこんで「Google」を活用する。たとえば「丸い味」と「赤い味」を検索すると、重複例などを除いて202件と26件がヒット。叩き台としての仮説と、誰にでもできる調査方法が、読者を議論の軸に誘いこむ仕掛けとなっている。

    うそつきのパラドックス   (山岡悦郎著) 
    言葉で二千数百年の謎を解く

    毎日新聞・2002.2.3. 評者・左近司祥子

    ■人間は大昔から謎解きが好きだった。自然科学の出現もその結果である。あげく、人間は自分で謎を作りあげてまで、その解明を楽しもうとした。なぞなぞも、推理小説もそれである。でも時には、自分の作った謎に足を取られて動けなくなってしまうこともある。その一例が『うそつきのパラドックス』だ。
    ■これは古代ギリシャで考案された当初「うそつきのクレタ人」と称されるパラドックスだった。しかし、今では、余分な装飾は取り除いて、「私が『私の発言はうそだ』とのみ発言するとき、私の発言は本当か、うそか」と文章化され、それが『うそつきのパラドックス』と称されているのである。
    ■二千数百年もの間、犯人探しに成功しなかったこの謎が、二十世紀に好んで取り上げられたのには訳がある。二十世紀の哲学の一派である英米哲学の特徴は言語を考えること、しかもその論理構造を数式を交えて考察することであった。そんな彼らにとって言語の曲芸が生んだ『うそつきのパラドックス』は格好のテーマだったのだ。
    ■著者は、英米の哲学者達が、どんなやり方で犯人探しをしたかを、丁寧に、しかも、要領よく紹介してくれる。取り上げられるのはラッセルに始まりシモンズに終わる錚々たる学者達である。とは言え、彼らは、ラッセルを除けば、サルトルほどにも私達には知られていないのだ。それは、彼らが、言葉の問題を論理数学的に扱ったからだ。最近の新聞記事を引用するまでもなく、私達の多くは、数学嫌いである。記号と数式アレルギーである。それらを駆使した論証など、初めから聞きたくもないのだ。
    ■その事情を理解している賢い著者は、本当なら数式を使えば簡単に話が進むだろうところでも、言葉を尽くし、言葉で説明しようと努力する。数式が出てくるのは、この本の最後の最後、やむをえずという形でである。だから、この本なら、文系の私でも読み通せるのだ。そして、今まで馴染みのなかった二十世紀の英米の哲学者の仕事が少し身近になってくるという余得も味わえる。
    ■著者がラッセルたちの解決策をことごとく拒否していく根拠は、彼らの議論が ad hoc な(この問題を解くだけのその場限りの)議論であることと、自然な言語習慣を無視したものであることの二点である。だから、最終章で明かされる彼の「犯人」はこの二点をクリアーした「コロンブスの卵」的な、あっと驚きはするものの、やっぱりねと納得できる犯人である。ただそれが犯人なら、なぜ「私の発言は本当だ」との発言の場合には問題が生じないのかにも言及が欲しかった。


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